政党青年局の地区会議の後、懇親会があり国会議員も参加しました。その中で、露出の多い衣装の女性ダンサーによるショーがあり、品位に欠ける振る舞いがあった旨、報道がありました。本日は、この事件が起こる要因について、考えてみます。
政党は、同じ政策や主張を持つ者が集まる集団です。政権を担当すれば、政策を実現できます。一般的に、政党青年局の地区会議で、開催地の議員は、会の運営を任されます。政党幹部の参加が見込まれる場合は、懇親会は中央への人脈作りの場にもなり得ます。懇親会の余興を通じて党幹部を楽しませ、関係を深めようと企んだと考えるのが、自然ではないかと思われます。
露出の多い衣装の女性ダンサーによるショーが、ジェンダー問題の課題提起では、ありません。また、この事件の結果、青年局長を女性に変えることが、ジェンダー問題の解決策ではないことは、周知の事実です。
一連の政党による不適切な問題の要因は、人としての倫理観が足りないことです。倫理観と言うのは、時代の変遷と共に少しずつ変わっていくことから、過去に受けた教育では、足りなくなります。定期的に、現代の倫理観を研修などの場を通じて学び、自らの言動を振り返らないと、国民の平均値より低くなります。
そういう意味においても、定期的にコンプライアンス研修を受講することは、国民としての倫理観レベルを確保する為にも有意義です。当該政党がすべきは、政党員やその支持者、関係者に対して、現代の倫理観を習得するコンプライアンス研修を実施することに尽きると思います。政党のように、政策や主張が同じという単一要素だけで結びついていると、上席者に組織を統制する力がないことが、弱点です。
一般企業においても、組織内に固定給制度と完全歩合制度の従業員が混在する場合は、同じような事象が起こり得ます。このリスクを統制リスクと言い、経営トップは、統制環境が足りない事実に気付かないことが多く、根本的な解決策を講じられないまま、現場責任者に統制を委ねる傾向が強いです。政党の事件を契機に、自社組織を見直してみることをお薦めします。



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