保険代理店の業務品質は、募集、対応、保険事故対応、継続の4つの大きなカテゴリーに分けられます。本日は、その中で募集に絞って、考えてみます。
募集の業務品質は、募集品質の均一化・統一化がどの程度できているかで決まります。自社内において、同一商品で募集人ごとに異なる手法や、お客様毎に異なる募集実態がないかを確認してみると、驚くほど違いがあることに気づきます。
募集の業務品質は、お客様意向の把握、重要事項説明、把握したご意向に合った補償提案、お客様意向の確認、契約締結で構成されています。これが、均一化・統一化できているかを確認することで足ります。
募集人毎に人格や性格が異なるから、またはお客様によっては省略を希望することがあるからなどと、出来ない理由を述べる方がいれば、もう一度保険業法の意向把握確認義務、情報提供義務、体制整備義務を正しく理解すると、理解が深まると思われます。
次に、均一化・統一化を行うには、何をどうすれば良いかを考えてみます。まずは、統一することが必要であることを全員に腹落ちさせることから始めると良いと思います。自らの言葉で、その必要性を説明できるように準備しましょう。その際、自社の経営理念を引用して、理念に近づく為には全員が同じレベルに到達することが望ましいことについて、説明してみましょう。
お客様からご不満を受ける、ご意向と異なる契約を締結する、お客様に誤解を与えるなどの事象は、お客様トラブルや不適正事案に繋がっています。これらの事象をなくすには、その原因を掘り下げて、事象へ誘引された誤り、誤解、勘違い、手間を惜しむ確認漏れなどをなくす仕組みを作ることです。
しかし、仕組みを作っても、なくすことはおろか、極小化することもできないのが実態ではないでしょうか。その原因が、募集人ごとに異なるアプローチ、異なる順序で行う説明、同じ商品を異なるお客様に説明する際に同じルーティンでできないことが起因していると考えられないでしょうか。
要すれば、同じ商品、例えば一般個人が加入する保険は、代理店内で均一化・統一化することで、業務品質が向上します。医療保険、ガン保険、自動車保険、住宅の火災保険が、お客様によって、募集人によって異なる募集実態があることが、おかしいと気づくことが、何より大切であり、業務品質向上の第一歩です。
弊社では、保険代理店の業務品質について、必要な業務品質向上策を経営者の皆様と一緒に考えます。法令どおりに正しく募集し、お客様をお守りできる代理店になる為のご支援を行います。コンプライアンス経営は、法令と社会常識の正しい理解から生まれます。詳細は、ホームページ上段の「概要」、お尋ねは「お問合せ」から入ってみて下さい。



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